はじめに
世の中には知らないことがたくさんあります。
いくら勉強しても、いつも「井の中の蛙」であることを思い知らされます。
ですが、そんな「井の中の蛙」であっても、大海に出ようとするかしないかでそれからの能力の開花の度合いもだいぶ変わってくるように思います。
どんな能力でも、知らないものに対して驚くことができる心は非常に重要です。
知っていることばかりを繰り返していてもしょうがありません。
新しいことに気づくためには、どこに気を付ければいいのか。
今回は、それについて考えてみましょう。
他人との会話の中に成長の種を見つける
普段の何気ない会話の中にも、成長の種は必ず隠されています。
私は、医師同士に限らず、様々な人と話すときにもなるべく「知らないこと」に着目するようにしています。
医師同士の話だとどうしても知っていることばかりで会話することが少なくありません。
仕事中であればなおさらです。
ですが最近では医師でありながら様々なスキルを持ち、医療以外の領域で活躍される先生方も多いです。
そんな先生方の話を聞くことで、医学部を卒業し医師になるというレールがいかに硬直しているかを知ることもできます。
他にも、同じ職業でない人の話や書籍を聞いたり見たりすることで、自分の知らない考え方というのがたくさんあることを知ります。
「このことは知らなかったな」という感覚があったら、それを逃さないようにすると良いですね。
「知らない」ことを「知っている」ことにするために行うのが勉強です。
常に、勉強の種を探すという風に言い換えてもいいかもしれません。
自分の考えていることと、他人の考えていることは、まったく等しいということはありえません。
意見が食い違うこともあるかもしれませんが、その食い違いは、自分が知らないことで生じている可能性だってあるわけです。
そう考えながら話を聞いてみると、意外と自分は多くのことを知らなかったのだなと気づきます。
それが、学習のチャンスとなりえます。
知らないことに謙虚になる
年齢を重ねると、思考は必ずどこか硬くなってしまいます。
成功を重ねれば重ねるほど、失敗に対する免疫力が落ちます。
そうすると、知らないことをいつの間にか見過ごしてしまうようになります。
よく、立場が上の人の話がいつも似たり寄ったりであることはないでしょうか。
そして、どこか上から教えているような印象を受けることはないでしょうか。
そういうことすべてが、「知らない」ことをそのまま放置している証拠です。
どんなに年齢を重ねても、どんなに勉強しても、正解は存在しません。
そういうことをわかりながら、毎日勉強できる方は本当に素晴らしいと思います。
世の中の成功者と呼ばれる人たちは概して、知らないことに対して謙虚です。
そして、知らないことにも果敢に挑戦し、失敗からもエッセンスを抽出する。
いつも寡黙でいながら結果を出す人は、自分が知らないことをよく知っているのでしょう。
そういう方々は、直接会わなくてもとても魅力的に映ります。文章でも、発言でも、重く響くものがある。
そういう風になりたいとは思いながらも、自分が知らないということを認めるのは慣れないと非常に苦痛です。
「知りませんでした」「はじめて知りました」ということに抵抗感のある方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、一度認めてしまうと、どこか気持ちがスッキリします。
そして、知らないことをなくそうと勉強するようになります。
そこで意地を張って「知らなくても大丈夫」としてしまうと、その分だけ損をしてしまうことになります。
私も、今では、学習すること、資産運用で自由度を上げること、健康でいつづけること、という3つの軸をテーマに毎日実践しているところですが、まだまだ知らないことがたくさんありますから、その都度勉強し、新しいことにチャレンジしていっています。
人生は挑戦の連続
勉強も投資も、挑戦の連続だとつくづく感じます。
そこには失敗もありますし、損失も生まれるでしょう。
ですが、それそのものが大きな成長の種になってくれるのだとしたら、挑戦しないわけにはいきませんね。
失敗したり、損失が出たら、「なるほどなるほど、こうするとダメなのか」ということが身に沁みてわかります。
そういう経験を積み重ねることで、少しずつ失敗や損失に対する免疫もできてきますし、取り返しのつかないことにならないようにする戦略も立てることができます。
知らないことにたくさん出会うためにも、たくさんの挑戦をしていきましょう。