朝は、睡眠から覚醒への大きな変化がある時期であると同時に、生産性が最も向上するタイミングです。
テストや面接が朝に多いのも、基本的には活動性やパフォーマンスが最も上昇するからです。
夜に試験を実施するところは極めて少ないですね。
そんな朝の生産性を向上させる一つのテクニックとして「30分早く家を出る」「30分早く出社する」という方法があります。
少し時間を早めた行動がもたらす具体的なメリットはいくつかあります。
具体的には、以下の通りです。
大勢が活動を始める時間帯にパフォーマンスが最大化している
誰もいない環境で仕事ができて集中できる
早く帰ることができる
一つ一つ見ていきましょう。
メリット(1) 大勢が活動を始める時間帯にパフォーマンスが最大化している
例えば、多くの人たちが9時ごろに出社して色々と準備を始めたり一日の段取りを考えたりしているとします。
もし許されるなら8時30分に出社して早々に準備を始めてしまいましょう。
一足早く準備をしてしまうことで、他の人たちが準備をしているのを脇目に、自分はどんどんと仕事を進めることができます。
そうすると、他の大勢の人が仕事をし始めることで生じる待ち時間が短縮されます。
周囲の環境に引きずられやすいのは日本人の習慣なので、外れるのは少し苦ですが、そこを敢えてスタートダッシュしていきましょう。
朝の30分は夕の30分に勝る力がありますから、午前中を高い生産性で乗り切れます。
メリット(2) 誰もいない環境で仕事ができて集中できる
これも朝早くに行動を始めることのメリットです。
最近では「朝活」といって、朝早くに様々な活動をして生産性を高める運動がされるようになりました。
それでも大多数にはまだ浸透していないように思います。
朝早くに電車に乗ったり、朝早くから開いているカフェに入ると、あまり人がいないものです。
勉強やパソコン仕事をするのであれば、「人がいない」環境で静かにやるのが良いです。
私も、出勤前に朝早くパソコンや勉強が許されるカフェで30分だけでも仕事や読書をすることがあります。
もちろん、全部のカフェでそういうことが許されているわけではありません。
それぞれのお店で注意事項は確認することをおすすめしますが、混雑時でない限りは容認されることも多いです。
私の習慣としては、夏でも冬でも一杯のブラックコーヒーを注文して、ほどよい温かさになったら飲み干して読書なり仕事なりを始めます。
そうすると5分~10分してくると、仕事に集中する気分が高まってくるのに加えて、コーヒーの力がかかり頭の中が冴えわたってきます。
30分という時間が非常に短く感じられますが、自分の集中力が続く範囲で、自由な時間設定でOKです。
あくまでも目安としての30分と捉えてください。
もし、集中力が持続するのなら朝1時間早く行動を始めてもOKです。
あまりやりすぎて本番の仕事に支障が出るのはいけませんから、適度に調整するのがよいでしょう。
メリット(3) 早く帰ることができる
これはどちらかというと、結果として得られるメリットですね。
朝の生産性を向上させて、仕事量を一気に削っておくと、夕方になってだらだらと残りを処理するよりもはるかに簡単に仕事が終わります。
そうすると早く帰ることもできますから、自分の時間を余裕を持って過ごすことができます。
さらに、夕方が充実できれば、翌日の朝もスッキリ起きることができてさらに早く活動を始めることができる……という好循環が訪れます。
習慣にすれば怖くない
30分早く家を出るということは、当然30分は早く起きなければなりませんから、睡眠の習慣も変える必要性が出てきます。
もしも、30分変化させることで自身の体調が優れなくなってしまうのなら、それはあなたにとっては合っていない習慣なのかもしれません。
一度夜の過ごし方などを振り返ってみて、それでも合わないなと感じたら中止しましょう。
ですが大半は、習慣化されると不思議とできるようになります。習慣を変えるには1か月もあれば十分という説もあります。
私も昔は朝早く起きるのが苦手で、ずるずると夜まで学業や仕事を引きずっていた時期がありました。
ですが、朝早くに出なければならなないことが何日かあり、そのときの清々しさが印象に残っていました。
そして、朝早くに出て仕事が始まるまでの余った時間をスキマ読書や勉強に充ててみたら、家に帰ってから勉強するよりもはるかに効率が良いことに気づきました。
それからは、とりあえず朝起きる時間を絶対に変えないことに決めました。
そこからはどんなに仕事までの時間が余っていても、読書をしたり勉強をしたり、なにがしか行動するように心がけました。
すると、自分の中で習慣化されて、敢えて「行動しよう」と思わなくても身体が勝手に動くようになりました。
人間は慣性に支配されている生き物ですから、ちょっとした努力で習慣は変化させることができます。
これを利用して、ぜひ朝に30分でも早く行動を始めて、皆が寝静まっているときに効率よく仕事や勉強をしてみましょう。