夫婦で資産形成を進めること。それは純粋に資産形成スピードが2倍になるという魅力もありますが、それと同時に以下のような問題点もあるにはあります。
夫婦の「消費」に対する意見の違い
夫婦の「資産形成」への考え方
夫婦2人だけでない「新しい出会い」への向き合い方
要するに、2人が必ずしも同じ方向を向いて資産形成ができるとは限らず、意見が食い違うこともでてくるかもしれないということです。
夫婦の「消費」に対する意見の違い
夫はもしかしたら高級車を買いたいかもしれないし、高級時計を買いたいかもしれない。
妻はもしかしたら自由に化粧品や洋服が欲しいかもしれない。
そうでなくても、二人一緒に旅行に行きたいと思うかもしれないし、贅沢にディナーをしたいかもしれない。
お金の使い方はその人の人生観が表出します。
資産形成は、基本的に収入を増やす+支出を減らすという構造が前提で進みます。
運用利回りをどうこう考えるのは後回しです。
そこに、「消費」への意見が異なると、なかなか資産形成は上手く進みません。
夫婦の「資産形成」への考え方
さらに根本的には、夫婦で一緒に生活している中で、資産を作り上げることがどれくらいの目標になっているのかという意識の違いもあります。
ハッキリとしたイメージが掴めているのであれば別ですが、初めて投資に触れる人にとっては、「資産形成」というものが一見して不思議なものに見えます。
実際に、投資をはじめたばかりの私も懐疑の心がないわけではありませんでした。
このように、資産形成の経験があるかないかでも、やはり夫婦での資産形成スピードは異なってくるでしょう。
夫婦2人だけでない「新しい出会い」への向き合い方
夫婦で共働き。そして子供もいない状態のことは一般的にDINKS(double income no kids)と呼ばれます。
家族の形態の一つですが、例えばお互いの両親や、これから子供が生まれる予定がある夫婦の方々であれば、当然そこへの資産の分配も考えなければいけません。
夫婦2人で作り上げた資産は、夫婦2人以外へも使っていくことがあります。
そこに対する理解があるかないかも、また資産形成のスピードに影響してきます。
こんな感じで、夫婦で資産形成をすることはそう簡単ではないと思う瞬間があります。
しかし、夫婦2人で二人三脚で資産形成をすることでまず間違いなく効率はよくなります。
そのため、来年度から本格的に夫婦で時間を調整して住まいを一緒にし、資産形成を進めるに際して実践していることを共有していきたいと思います。
今回は、夫婦共通の口座を作ることから始まる資産形成のインフラ作りを簡単にご紹介します。
夫婦共通の口座の用途を確実に決めておく
夫婦共通の口座は、夫婦のためにあります。
したがって、個人的に使用するお金は個人の口座から出そう。
そう二人で決めています。
二人で生活するのにあたって必要なものは、さしあたり
日用品
食費
ライフライン関連の支出
あたりでしょう。
特に日用品に関しては、内容に応じて共通口座から出すものと個人口座から出すもので分けるようにしています。
具体的にはお互いの好きな化粧品や香水、美容に関連するものは個人口座からすべて出します。
もちろん美容院代なり個々人のシャンプーなどもそうです。
逆にバスタオルやトイレット・ディッシュペーパーや食器、電球、家具などは共通口座から出します。
共通口座から出すものはなるべく二人で話をしながら二人の満足のいくものを選ぶようにしています。
このように書くと、「いちいち細かく決めて面倒では?」と感じられますが、二人で選ぶという行動そのものがとても楽しいので特に気になりません。
逆に、化粧品や美容関連の日用品はお互いに決めても仕方がないですし、「シークレット」な部分があったほうが魅力的に見えます。
そういう意図もあり、わざと細かく決めることによってお互いの生活の境界線を守っています。
二人で長く暮らすわけですから、きちんと境界線を守るということが実はずっと新鮮でいられることでもあるわけです。
毎月の入金額はそれぞれの収入に応じて決める
これも実際に口座を作るときに決めたことです。
パワーカップルのざっくり資産公開記事でもお話ししましたが、どうしても職業柄、私の方が収入が多くなってしまいます。
だいたい収入の比で言うと、私:妻=3:1くらいになりますので、毎月の入金額もその比率に応じて決めています。
夫婦で生活するのにあたり、必要な日用品の購入や生活防衛資金などを併せると毎月10万円には収めたいところです。
従って私が約8~10万円、妻が約3万円で現在進行中です。
※ちなみに私たちの場合は家賃や水道光熱費を私が主で契約をするため個人口座から出すという約束にしています。
限られた範囲で頑張れたら、大きな買い物をしよう
当然、少し余力をもって入金しているので、月々余剰金が発生してきます。
そちらに関しては、基本的には以下のように使おうと思っています。
夫婦以外の人のために使う(お互いの家族への贈り物や一緒にご飯を食べに行くときのお代)
自分たちの「お疲れ様」のための旅行やごはん代
大きく貯まってくれば、一部配当・優待株投資
それ以外にも、大きな出費がある場合は夫婦での生活を頑張って節約することとしています。
例えば、挙式(期間は長いですが新婚ではあるのでまだしていません)やそれに関連するウエディングフォトなど。
一世一代のイベントに関してはお金に糸目をつけたくないという二人の気持ちから、夫婦共通の口座で頑張ってだそうと計画しています。
こんな感じで、目的に合わせて共通口座を運用すると、自然と財布の紐も締まりますし、限られた入金のなかからどのようにやりくりしていくかということを体験できます。
どうしても個人口座から融通を利かせて出すと、稼いだ分だけ生活レベルを上げてしまいがちです。
このことはパーキンソンの法則とも言って人間の心理的に十分起こりうるものです(ボーナスが入金されたときに引き締めの意味で記事を書いています)。
しかし、上限を定めておくことで目標意識も明確になり、なおかつ欲しいものも明確にすることができます。
共通口座は資産形成の入り口
共通口座は、夫婦の共通のお財布という意味以上の意味を持っていると思います。
夫婦二人の信頼関係で成り立ち、資産形成という目標に二人三脚で挑んでいくための柱になってくれます。
これからもこちらで実際の運用成績についてはご報告していきたいなと思っています。
個人口座の運用に関しても、同じことが言えるのではないでしょうか。
共通口座を作ることで、個人の蓄財に対する考え方にも変化が出てくるかもしれません。
共通口座を作る予定がない方も、個人口座に対する考え方をしっかり持っておくとよいと思います。
何かのご参考になりましたら幸いです。