日本人はお金に対する偏見が強い
投資であれ、投機であれ、日本人は「お金」という言葉にマイナスのイメージを抱えていることが多いです。
それでいるにもかかわらず、お金そのものは心の底では欲しているようなイメージがありますね。
働いていても、「給料が安い」とか「スキルに見合ったお金じゃない」と、日々の生活をお金に結び付けて考えています。
お金について考えていないこと、というのが素敵な人という風潮が少なからずあります。
ですが、これから先は確実にお金について誠実な態度で向き合っていかなければなりません。
お金は、自由を得る強力な手段だからです。
株式投資は「博打」ではない
私もやっている株式投資は、はっきり言うと「危ないもの」ではありません。
むしろ、不摂生な食生活や喫煙、睡眠不足などの方が私にとっては「危ないもの」に映ります(笑)
もっと言うと、銀行でお金を預けるという行為は「危なくない」わけではありません。
危ないか危なくないかというのは、すべて自分自身のリスク許容度をはっきりと認識しているかが重要になってきます。
投資は、その限りにおいて資産を増やす最も有効な行為です。
もちろん、株式投資だけではなく、勉強や筋トレなどで自分に対して投資をすることも含めてです。
ここで、投資と投機の違いをざっくりと説明すると、
投機の(1)は、もはや博打と変わりありませんね。(2)はFXをはじめとした取引であり、ほとんどが高いレバレッジをかけて行うものです。
それに対して投資というのは、「将来」に対する考え方が含まれています。
成長性や安定性をはじめとして、色々な物事を多角的に見て資金を投じることが投資と考えると、投機とはまったく異なる意味であることが理解できますね。
筋トレや勉強、睡眠などが自己投資と言われるゆえんはここにあります。
すべて、将来の豊かさを見込んでいるのですね。
見込むためには情報を集めて考えなければなりません。不確実性の強い博打のようなゲームは、情報を集めて考える必要はありません。やってもやらなくても手数料の分だけ期待値はマイナスになりますからね。
これが、私が投資を必要だと思う第一の理由です。
投資とは、お金だけでなく「未来」について考えることである。
自分やパートナー、実家や友人などの未来を考えて投資をしています。
株式投資は、未来の自由のための手段だと考えると投資がしやすいです。
お金を知って、資本主義の本質を知る
第二の理由は、お金について正しく学ぶことで資本主義の面白さ・怖ろしさを知ることができるから、です。
日本は資本主義で、資本主義は背景に必ずお金が存在します。
資本主義を生き抜くうえでお金の存在意義・価値・怖ろしさを知らずして、生きていくことができるでしょうか。
もしも知らないで生きているならば、資本主義をよく知る人たちに操られてしまうと思いませんか。
私は労働者として働くかたわらで、こうした資本主義の怖ろしさを日々痛感しているところです。
これが、資本主義社会において本当の自由を目指そうとする原動力になってくれます。
労働することで賃金を得ることが、お金の本当の流れなのでしょうか?
以下の記事でも考えています。
【本当の恐ろしさ】給与の本質は「客観的な自分の価値」
【ラットレースからの脱出】生活のために労働するのはできるだけ早くやめましょう
資本主義の本当の怖ろしさを知らないで過ごしている人もいる
私も含めて医師も労働者のグループに入るので、そちらを例にとってみましょう。
従来のごとく、医師は依然として病院で臨床医として勤務する流れが主体です。
今後も増加する高齢者の患者さんに対して、内科系→マイナー系の流出も止まりませんから、労働の質・量ともに極めて重くなることが予想されます。
医師は臨床医としてのスキルを持ちながら、先の見えないゴールに向かって突き進みます。
医学には限界や「達人」が存在しないからです。
そんな不透明な中で、勤務医人生をまっとうすると、30年経って臨床医として勤め上げたという実績のほかに何が残るでしょうか。
資産形成のことをもしも1ミリも考えずに50代・60代を迎えたとき、年収はそれなりに存在するかもしれませんが、「働いては使う」のサイクルから抜け出せないですね。
診療報酬の度重なる改訂も含め、医療を取り囲む経済は知らず知らずのうちに動いています。
それを知らずに、駒として働いていると、勤務医としての臨床スキルのみで生きていくしかありません。
スキル1本で生きるということは、現代においては1億円を個別株1銘柄に全額投資するようなものです。
使えなくなってしまったら、もう手詰まりです。
……これと同じようなことが、会社勤務をはじめとした多くのサラリーマンの方々に生じる可能性があります。
要するに、その会社に勤めるために必要なスキルは、そこから一歩でも出たらもしかしたら役に立たなくなるかもしれない、ということです。
こうなると、労働者として一生、自分の時間を貨幣に変換して生きていくしか方法がなくなります。
そこには様々なストレスもあるでしょう。やりたいこともやれない不自由さがあるでしょう。やるせなさもあるでしょう。
しかし、それは資本主義の内側にいるから感じることなのではないかと思います。
投資家になることで、資本主義を外側から俯瞰することができます。
労働者を、投資家の視点から見つめ直すことができます。
そうすると、現在労働しながら投資している人は、投資家と労働者の2つの視点を得ることができます。
自分にとって本当の自由は何なのかを考えるスペースが広がっていきます。
資本家は労働者から生まれます。それは投資によってなされます。
資本主義社会で「幸せに暮らす」ための必要条件は資本家になることです。
— Zen@勉強×投資×健康 (@zen_i_life) September 29, 2019
労働だけでは、本質的な自由には到達できません。
しかし、資本家は労働者から生まれても良いわけです。
労働しつつも、
✏️勉強すること
💰投資すること
💪健康でいること
愚直に実践していきます😊
資本主義と上手に付き合うためには
トマ・ピケティは『21世紀の資本』のなかで、シンプルな不等式を示しています。
r = 資本の平均年間収益率(不労所得による利益)
g = 経済成長率(所得・産出の年間増加率:給与所得による利益と考えてもいいかもしれません)
のとき、
r > g
たったこれだけです。
物事の本質は、シンプルな言葉で説明されることが多いです
私は労働者と投資家の目線を双方持つ身として、この不等式の正しさを日々痛感しています。
資本主義社会で上手に生きる方法は、
労働者としてのスキルを磨き続け、資本主義を内から支える
ことのほかにも、
投資家としての目線を養い、資本主義を外から見る
ことが必要です。
資本主義社会で生きるために、私は投資が必要だと思って行動しています。
まとめ 労働者+投資家の視点を得る
投資は、資産を増やすための手段でもありますが、
自分と自分の周りの人の未来を考える手段
資本主義社会を外から知って、労働の恐ろしさを味わう
こういう効果もあります。
私は、投資を通じて資本主義を見ることができて良かったと心の底から思います。
読者の方から、一人でも労働から自由になる人がいらっしゃれば幸いです。