はじめに
皆さんは普段からメモをとる習慣があるでしょうか。
昔からよく「メモを取りなさい」と言われることはあったかと思います。
実際に講義や仕事でも有用な情報に関してはメモを取ることが多いと思いますが、それでも毎日やっている方は少ないのではないでしょうか。
メモは、黒板に書いてあることをただ写すだけでもなく、人が話していることをそのまま書き残すだけでは100%の効用を果たすことができません。
それでいて、書店には様々なメモの効用を謳った書籍が並んでいるものですから、混乱して結局メモの習慣がつかず終わってしまった方もいらっしゃるかと思います。
それに加えて、メモを取るためには、何かのアクションを必ず一つ起こす必要がありますね。
つまり、何か「書こう」と思った瞬間にメモを取り出す作業をしなければならない。
具体的にはポケットから紙を取り出したり、最近ではスマホでメモを取る方も多いでしょうから、スマホの電源を付けてメモのアプリを使ったりすることもあるでしょう。
私はよく "Evernote" を使うことがありますが、それでも起動するためには操作が必要になります。
ほんのわずかなタイムラグですが、この一つの行動を起こすことが人間にとってはとても難しく感じてしまうのです。
大抵、メモを取らなければならない状況というのはゆっくりしている暇がないので、走り書きでもいいから書こうとする。
そうして急いでいるうちに次の重要な発言だったり情報が流れてくる。そうすると一々メモを取り出して筆記用具を取り出して……とすると効率が悪いと頭が判断してしまってその時点でメモを取ることを中断してしまうのです。
「頭で覚えておけばいいか」となってしまう。これでは本末転倒ですね。
気づかれないメモのもう一つの役割
そしてさらに、メモはもう一つの重要な役割があります。それは「自分の発想を書き留めておくツール」としての役割です。メモの使い方について、簡単に大きく2つに分けると、
(1) 目の前にある情報を書き留めておくための記録
(2) 自分の発想を形にして残す場所
となります。(1)は授業や会議などで発言された重要な情報などを書き留めておくオーソドックスなメモの使い方になりますが、(2)に関してはあまりそういう風に意識された方はいらっしゃらないのではないでしょうか。
私は、ただ(1)としてメモを利用するよりも(2)の使い方がメモの本質的な使い方に近いように思います。
例えば、何かの話を聞いていたときや通勤中にふと目に留まった広告などから「これは面白いアイデアだな」とひらめく瞬間があったとします。それをそのまま流してしまうのはとてももったいない。そういうときに、メモを取り出して書き留めておく習慣があれば、アイデアを文字だけでなく、文章で書くことが苦手なのであれば絵や図形で残しておくこともできます。
メモは、瞬間的な思い付きをそのときの感情とともに残していくことができるという点で、ノートや録音と違う効果を発揮します。
ただ先述の通り、なんとなくその一手が面倒に感じてしまうことも事実としてありますね。私も、昔は色々なことを思いついたとしてもメモに落とし込まずに「まあ、いいか」と流してしまうことが多かったですが、それはダイヤの原石を見つけておきながら拾わず蹴ってしまうようなものです。
この一手を面倒がらないようにするための方法として、「敢えて高級なメモ用紙」を携える習慣をつけてみるのが良いかもしれません。
ただの紙切れだとやる気がなくなったり、そこらに置いてしまって気づいたときにはもとの場所にはなくなってしまっているかもしれません。
そうなると習慣として続かなくなってしまう。存在感を放つ高級感のあるメモ帳であれば、取り出したときの高揚感もありますし、何よりも大切にしようという発想が生まれます。
メモの完成系 "Mnemosyne" シリーズ
私がお勧めするのはMarumanの "Mnemosyne"です。読み方は「ニーモシネ」で、ギリシャ神話に登場する記憶の女神の名前をモチーフにしたものです。
そもそもの名前が神秘的である上に、外観が非常に美しく、シンプルで所有感を確りと感じることができます。
外観はすっきりとしたブラックでありながら、決して主張せず、しかし絢爛に彩る金色の細身な文字で "Mnemosyne" とシンプルに添えられている。
その厚い表紙を捲ると、そこにはどんな大きさの文字を書いても、どんな図形を書いてもしっかりと表現できる格子線が入っており、様々な用途に使えることを感じさせます。
紙質も、どんなペンを使ってもインクのノリがよく、裏移りしないしっかりとしたものになっており、ビジネスシーンのどこでも使うことができます。
大きさも様々な種類が展開されており、ノートサイズの大きなものはもちろん、胸ポケットや内ポケットに忍ばせて取り出すことのできるA7やB7サイズのものまで揃えられており、実際に選ぶのも楽しいシリーズです。
私が素敵だなと感じた点はもう一つあり、実はこのメモ帳は上端で切り離して使うことができる、というところにあります。
どこに何を書いたか忘れてしまうくらいであれば、切り離して保管しておけばよいのです。
カード大の大きさで切れますから、名刺入れに入れるのもよいですし、画鋲で貼り付けておくのも悪くありません。
紙数もたくさんあり、使っていくことに喜びを感じることのできるようなメモ帳です。
私も出会ってからかれこれ数年以上使っておりますが、アイデアの源泉や、印象に残った言葉などはそのときの気分で色々な筆記用具を使って書いています。
おわりに
メモは自分の思考を延長し、生活を豊かにする便利で簡単なツールの一つです。
決して勉強している人、仕事している人だけではなく、普段から色々な場面で持ち歩くことによって、友達と話をしているときに浮かんだアイデアや何気なく一人で電車を待っているときに考えていたこと、そういう「何気ない瞬間」を形にすることのできるものです。
一生使えるしっかりとしたメモを使って、これからの生活を変えるアイデアを考えていきませんか。