はじめに
皆さんは実に多くの趣味を持っています。自己紹介のときには趣味を聞かれないことがないくらいですね。趣味は自分自身の内側への成長をもたらしてくれるとともに、自分をアピール(見せつけるというより、「特徴づける」)するための最もよい手段なのではないかなと思います。
私は、たった一回しかない人生なのであれば、「仕事」よりも「遊び」「趣味」にこそ一生懸命にならなければならないと思っています。人間は他人からやらされることよりも、自分から進んでやることの方が圧倒的に伸びるのです。趣味をきっかけに、自分自身の仕事が創造されることもありますね。成功している方々の多くが、「やらされている」仕事ではなく「やりたい」趣味を突き詰めていった結果として今の仕事ができあがったというストーリーを辿っているのではないでしょうか。
ただし、このブログを読まれる方を含めて、日本人には趣味を楽しむような余裕がなかなかありません。仕事が忙しいから、という理由がとても多いと思いますが、具体的に趣味を楽しめない理由がきっとどこかにあるはずなのです。
私はこれを3つに分解しました。「時間」「資産」「読書」です。他にもたくさんありますが、3つの大きな柱はこれだと思います。この3つを解決していくことで、自分のための時間が多く確保できるようになるのではないでしょうか。
これから趣味を見つけていきたい方や、もともと持っている趣味を伸ばしていきたい方へ、参考となるお話ができればと思います。
趣味を広げる3つの柱 その1「時間」
趣味は、実践して始めて楽しみが生まれてくることは言うまでもありませんね。頭の中で想像していても、実際にやることで深みが出てくるわけです。
趣味をやるための余裕のある「時間」が、まずは大前提となります。
皆さんの趣味を妨げる最も大きな要因がこの時間が確保できないことによります。日中は仕事で忙しく、休日は仕事の疲れで趣味ができない。
そうなると、仕事を定年で辞めるまで趣味ができないことになってしまいます。私は非常にもったいないことのように思いますから、とにかく仕事に充てる時間を最小限までに削ることを戦略的に考えましょう。
勤労時間は最低限定められたものを守れば、あとは自分で決めてよいのです。朝から晩まで頑張っても終わらない仕事は、きちんと量を調整してもらわなくてはいけません。
仕事の効率を高めることも、間接的には趣味の時間を増やします。できるだけ仕事時間内での生産性を向上させていきましょう。
どんなに忙しくても定時に退社することを心がけて日中を全力で動く。このことは、別の記事でもご紹介してありますので、ご覧になってみてください。
きちんと時間が確保されることにより、もともとあった趣味にとどまらず、新しい趣味を見つけに行く余裕も生まれてくるでしょう。そうすると、見える視野が広くなり、さらに仕事の質にも良い影響を与えてくれるはずです。
趣味を広げる3つの柱 その2「資産」
時間があったとしても、趣味の幅を広げるためには、現実的な話ですが「お金」も必要になります。もちろん、金銭を使用しない身体を使った趣味などもとても良いことと思います。そちらの趣味を楽しめるのであれば、まったく問題ありません。
一方で、趣味にお金が必要なものもたくさんあります。写真が趣味なのであれば、当然写真を撮るためのカメラが必要ですし、どこかに写真を撮影しに行く場合はそこまでの交通費も必要になりますね。趣味が読書だとしても、書籍を購入するのにはある程度のお金がかかります。なおさら、それらの趣味を深めて広めようとすると、その意欲に比例してお金はどうしてもかかってきてしまうものです。
私もかねてからその重要性を認識していたので、趣味を広げ楽しむためには確実に使うことのできる余剰なお金が必要だと考え現在も少しずつ資産を形成していっています。資産形成のための投資を始めとした運用は、それ自体が目的ではなく、私の場合は趣味をより楽しく、深く、豊かにするためにやっているわけです。
資産運用にあたっては、よく消費財に対してお金を使ってしまうことを注意することがあります。使ってしまったら、そこから先は何も生み出さないからですね。ですが、趣味に対してだけはまったく別物と考えてください。なぜならば、それが自分の人生の中核をなす楽しみだからです。楽しみを削ってまでも資産形成をする必要はありませんからね。目的と手段を混同しないようにしましょう。
資産を大きくしていった結果として、趣味がどんどん豊かになっていくのであれば、これ以上の好循環はありません。趣味を存分に楽しむために、お金は必要な経費として認識したうえで、しっかり運用していきたいところですね。
資産形成については、具体的なお話も少しずつしていきますが、別の記事でも考え方をご紹介しています。
趣味を広げる3つの柱 その3「読書」
時間もお金も、既存の趣味を十分に楽しむために必要な要素でしたね。
最後にご紹介するのは、どちらかというと趣味を横方向に広げていくためのとっておきの策です。
読書というのは、趣味を広げるという点でいうと2つの利点を持っています。
一つは、読書をすることによって新しい領域の趣味に興味を持つことができるというところです。普段から書店に行くことを心がけていると、必ずどこかで違う書棚に興味が出る瞬間があります。書店では少しくらいの立ち読みであれば妨げられませんから、興味の赴くままにたくさんの書物を読んでみるのです。
そうすることで、自分にとって未知の出会いがたくさん生まれてくることでしょう。それをきっかけにして、趣味と趣味の繋がりが新たな趣味を生み出すこともあります。
もう一つは、読書そのものが趣味化してしまうということです。インターネットで得られる情報とはまた少し違った「紙」からの情報は、今も昔も変わらず安定した質で届けられています。読書をしているうちに、もともとは趣味を探しに行くための手段であった本は、読むのが楽しくなってくれば、目的に早変わりします。趣味を2つも3つも増やすことのできる習慣であり、かつ、お金も時間もそれほどかからない読書を、ぜひ実践してみてください。
おわりに
今の人生が豊かかどうかは、自分の好きな趣味が実践できているかどうかを見ることでも部分的に知ることができます。もしも、自分の趣味を存分に楽しむことができているのであれば、あなたにとって豊かな時間が流れている。逆に、やりたい趣味はたくさんあるものの、時間やお金がないのであれば、その事情をどうにかするべく動き出すほかありません。
仕事は誰でもできるようになります。ですが、趣味は積極的に楽しみにいく人といかない人とではやはり深みが異なってくる印象があります。人生は仕事ではなくプラスアルファの部分が大事です。
ぜひ、今のご自分の日々を振り返ってみて、趣味がどれほどできているかを確認してみましょう。もしも不安要素があるのなら、徹底的に潰せるように、今から行動を始めてみましょう。