はじめに
以前にも私は以下の記事で一つの式をご紹介したことがあります。
【シンプルかつ必要十分】幸せの方法としての投資
それは、
資産={(収入-支出)→貯蓄×運用利回り}×時間
ここには5つの変数があります。これを意識して資産形成をしましょうという話です。
どの投資関連の書籍を読んでも、だいたい動かせる変数はこれに収束します。
そのなかで、私がすぐさま実践できる方法として考えたのがタイトルの通り「とにかくまず働く」ということです。
「職業に貴賤なし」 ~労働はすべて同じ枠組みに入る
私は、労働を善とも悪とも考えていません。
端的に言えば、労働は「自由に至るまでの道のり」という風に考えています。
一日のほとんどを労働に費やして、雀の涙ほどの給与収入で生きているという現実を目の当たりにしたときに、私にはしたいことがたくさんありすぎてこのままでは何も達成できなくなってしまうことに気が付きました。
ですが、収入を得る最も容易な構造が「労働」です。
その気になれば、コンビニエンスストアでも、清掃のアルバイトも、立派な「労働」となり、給与収入を得ることができます。
つまり、誰にでも資産形成のチャンスがあるということになります。
働くということは、たとえ時間当たりの収入がどれほど高かろうが低かろうが、同じ質です。
職業に貴賤なしという言葉があります。
「職業に貴賤なし」
職業による貴賤の差はない、という意味の表現。
石田梅岩の言う言葉で、本来は公利性のある職業に対して使われていたもの。
決して、給料が高い方が素晴らしい仕事をしているとも思いませんし、最低賃金で労働している方が無駄な仕事とも思いません。
なぜならば、それらの労働は「給与収入を得る」というところで完全に一致しているからです。
どの仕事が良い・悪いという話ではなく、仕事は総じて「労働」という構造の中に入っているので良い・悪いの価値軸で論じても仕方がないと思うのです。
毎月の労働で得た収入は、生活費を含めて少しずつ減り、その残りが貯蓄として緩やかに貯まっていく。したいことがあったとしても、収入のために労働しなければならないという事実は変化しません。
そう考えると、労働は目的を持ってしなければ、永遠にその範囲から外に出ることができないのです。
労働は目的を持ってしましょう
多くの人は、労働を「お金を得るためのもの」として考えています。
中にはただ楽しくて労働をしている方もいらっしゃるかもしれませんが、大多数は「無料で労働してください」と言われたら少し詰まってしまいますよね(笑)
労働の対価として給与をもらっているという図式は、労働がお金を得る目的でなされているものの何よりの証拠と考えてよいでしょう。
私は、そこからさらに、労働の目的を「自由を得るため」と考えるようになりました。
自由を得るためには、まとまったお金は必ず必要になります。そして、まとまったお金を得るためには、初めに労働をする必要があります。
ここで、「初めに」という風に書いたことが重要です。
0に何を掛け算しても、答えが0ですね。掛け算(複利)の原理が活性化されてくるのは、掛けられる数が大きくなったときです。
ですから、初めに労働をしてその対価として給与収入を得るという構造は、お金を得ることのできる最も重要な入口であると言えます。
しかし、それをずっとし続けては先述の通り、いつまでたっても先に進めません。
先に進める方法が、資本主義社会においては資本の運用である以上、運用をしていかなければいけません。
こういう風に、運用するための資金をまず大きくしていかなければならないのがスタート地点にいる我々のやるべきことなのです。
労働は、資本家になるためのファーストステップと言ってもいいかもしれません。
ひたすら働いた結果、視界が開けてきた
元手を大きくすることが必要であることが分かりました。
そうしたら、私は決断が早いのですぐにたくさん労働することを決意しました。
医師は休日でも働くことができる、ある意味で需要の多い、ある意味で大変な職業でもあります。
しかし、私は前者の利点に着目して、休日でも働くことのできる求人を探していきました。
医師以外でも、この道は非常に広く開けています。
アルバイトが許可されているのであれば、心身が壊れない範囲でアルバイトをしてしまう。
もしもアルバイトが禁止されているのであれば、副業という範囲で収入を作る作戦を立てる。
そもそも、アルバイトが禁止という時点で違和感を覚えてもいいかもしれません。
労働するのはあなたなのですから、どういう風に労働するのかは会社ではなくあなたが決めてよいはずなのです。
労働は給与収入を得るための手段でした。
ならば、まずはその給与収入を(税金は大きくなりますが)とにかく最大化することに注力します。元手さえ大きくしてしまえば、あとは少しずつ加速していくだけです。
こうすることにより、「やらされている労働」から「しにいく労働」に変化しました。
私は外から強制されることが大の苦手ですので、労働を自主的にやっているというイメージを持つことがモチベーションにもつながる一石二鳥の考え方になりました。
休みなど、あとで取ればいいじゃないですか
月曜日から金曜日まで働き、土曜日と日曜日は来週に怯えながら休む。そんなことを延々と繰り返すのであれば、私は毎日働いて働いて、そのあとにしっかり休もうと思います。
やるときには、一気にやってしまうことがおすすめです。40代ぐらいでのんびりセミリタイアできればいいな、という方も多いかもしれませんが、やるのであれば徹底的にやってゴールしてから考えたいところです。
気力体力が充実している今この瞬間に、土台を作り上げてしまいましょう。
休みなく働いていることを「今という時間を犠牲にしている」と考える方もいらっしゃるかもしれません。ですが私はまったく犠牲にはしていないのです。
労働をするとともに、将来の自由への準備を着々と進められている限りは、その時間は決して犠牲とはならないのです。
とにかく、1km走って1分休んで、また1km走ってということをするのであれば、多少時間はかかっても42.195kmを走りぬいてしまった方が、ゴールが見えるのは早いですよ。
おわりに
労働は、明確な目的を持ってすることで資産形成の一助になります。
労働だけで終わらせないためにも、さまざまな領域に興味の根を張りながら、労働という大黒柱をしっかり利用していきましょう。
マラソンを走っているときのランナーズ・ハイのような感覚を、労働でも味わいながら、一足先にゴールを目指しましょう。
迷ったら、私は考えを変えてくれたこの本を読むようにしています。
何かのご参考になりましたら幸いです。